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FX フットプリントチャートとは?

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この記事ではFXのフットプリントチャートについて解説します。


目次

フットプリントチャートとは?

一言で言うと、**「ローソク足の内部構造を可視化したチャート」**です。

通常のローソク足は、特定の期間(例:5分間)の「始値・高値・安値・終値」という4つの価格情報しか表示しません。しかし、その価格が動く裏側では、無数の売買が成立しています。

フットプリントチャートは、そのローソク足一本一本の中で、**「どの価格で、どれくらいの量の売買(出来高)があったか」**を詳細に表示してくれるツールです。これにより、価格の裏側にある市場参加者の「本気度」や「攻防」を読み解くことができます。

フットプリントチャートの読み方(基本的な見方)

フットプリントチャートは情報量が多いですが、以下の要素を理解すれば基本的な分析ができます。

1. 数字(出来高データ)

ローソク足の中にある数字が、このチャートの心臓部です。通常、左右2列で表示されます。

  • 左側の数字 (Bid):「売りの出来高」
    • その価格で「売り注文」が約定した量を示します。市場参加者が積極的に売ってきた量と解釈できます。
  • 右側の数字 (Ask):「買いの出来高」
    • その価格で「買い注文」が約定した量を示します。市場参加者が積極的に買ってきた量と解釈できます。

例えば、150 x 300 と表示されていれば、その価格帯で「150の売り」と「300の買い」が成立したことを意味します。この場合、買いの勢いが強かったと判断できます。

2. POC (Point of Control)

各ローソク足の中で、合計出来高(Bid + Ask)が最も多かった価格帯のことです。通常、四角で囲まれたり、色が変わったりしてハイライトされます。

  • 意味: その時間内で最も取引が活発だった価格帯であり、市場参加者の関心が最も集中した場所です。強力なサポートやレジスタンスになる可能性があります。

3. 出来高デルタ (Volume Delta)

各ローソク足の**「買い出来高の合計」から「売り出来高の合計」を引いた数値**です。チャートの下部などに表示されることが多いです。

  • デルタがプラス: 買いの勢いが売りより強かった(ネットで買い越し)。
  • デルタがマイナス: 売りの勢いが買いより強かった(ネットで売り越し)。

価格は上昇しているのにデルタがマイナスの場合(ダイバージェンス)、「上昇の勢いが弱まっているのでは?」といった分析ができます。

4. 不均衡 (インバランス – Imbalance)

特定の価格帯で、買いと売りのボリュームに極端な偏りがある状態を示します。例えば、「ある価格の買い出来高が、その一つ下の価格の売り出来高の3倍以上ある」といった場合に、色を変えて表示してくれます。

  • 買いのインバランス(緑や青で表示): 非常に攻撃的な買い手がいることを示唆します。価格を上に押し上げる強い力です。
  • 売りのインバランス(赤やピンクで表示): 非常に攻撃的な売り手がいることを示唆します。価格を下に押し下げる強い力です。

フットプリントチャートのメリットと活用法

フットプリントチャートを使うことで、以下のような分析が可能になります。

  1. サポート・レジスタンスの特定
    • POCが連続して同じ価格帯で形成される場所は、非常に強力なサポート/レジスタンス帯(高出来高ノード)となります。多くのトレーダーがポジションを持っているため、価格が反発しやすいエリアです。
  2. トレンドの勢いや反転の兆候の察知
    • 吸収 (Absorption): 価格が安値を更新しようとしているのに、巨大な売り出来高(大きなBid側の数字)が出現し、それ以上価格が下がらない状態。これは、大口の買い手がその売りを全て吸収している可能性を示し、反転のサインとなり得ます。
    • 枯渇 (Exhaustion): 価格が高値を更新したものの、その先端部分の出来高が非常に少ない状態。これは、追随する買い手がいない「力の尽きた上昇」を示唆し、下落反転の可能性を示します。
  3. 大口投資家の動きの推測
    • 一度に大きなインバランスが発生したり、特定の価格帯で異常に大きな出来高が出現した場合、それは機関投資家などの大口が市場に参入したサインかもしれません。

FXでフットプリントチャートを使う際の最重要注意点

フットプリントチャートは非常に強力ですが、特にFXで利用する際には絶対に知っておくべき注意点があります。

  • 出来高データの出所
    • 株式や商品先物と違い、FXは相対取引(OTC)市場であり、中央取引所が存在しません。
    • そのため、フットプリントチャートに表示される出来高は、全世界のFXの出来高ではありません。
    • 一般的には、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)の通貨先物市場のデータを利用します。通貨先物市場はFXの現物市場(スポットFX)と非常に高い相関があるため、このデータを全体の市場心理を測る「代理」として使用します。
    • この点を理解していないと、データの意味を誤解してしまいます。あくまで「市場の一断面」を見ているという認識が重要です。

フットプリントチャートを利用できる主なツール

フットプリントチャートは高度な分析ツールのため、MT4/MT5の標準機能には含まれていません。利用するには専用のプラットフォームや高機能なインジケーターが必要です。

  • NinjaTrader: トレーダーに非常に人気のある高機能プラットフォーム。多くのフットプリント関連ツールが利用可能です。
  • Sierra Chart: プロトレーダーも利用する非常に詳細な分析が可能なプラットフォーム。カスタマイズ性が高いです。
  • ATAS Platform: オーダーフロー分析に特化したプラットフォームで、フットプリントチャートが見やすいと評判です。
  • TradingView: 一部のサードパーティ製インジケーターを使えば、フットプリントチャートに近い分析が可能なものもあります。(ただし、本格的なものは上記の専用プラットフォームが主流です)

これらのツールは、多くが有料であり、さらにCMEのデータフィードを契約する必要がある場合が多いです。

まとめ

  • フットプリントチャートは、ローソク足の内部にある「価格ごとの出来高」を可視化するツール。
  • POC、デルタ、インバランスなどを読み解くことで、市場の裏側にある力関係を分析できる。
  • トレンドの勢いや反転の兆候を、通常のチャートよりも早く察知できる可能性がある。
  • FXで使う場合、データはCME通貨先物市場のものを使うのが一般的で、市場全体の出来高ではない点に注意が必要。
  • 利用するには専用の有料プラットフォームが必要なことが多い、上級者向けのツール。

最初は情報量に圧倒されるかもしれませんが、価格が「なぜ」そこで止まったのか、「なぜ」そこから動いたのか、その理由を深く探求したいトレーダーにとって、非常に強力な武器となるでしょう。

フットプリントチャートを活用したトレード手法

フットプリントチャートは、ローソク足の内部で「どの価格で」「どれくらいの量の売買が成立したか」を可視化するツールです。これにより、価格変動の裏側にある市場参加者の攻防を読み解き、より精度の高いトレード判断を下すことが可能になります。

前提:フットプリントチャートの基本要素

まず、手法を理解するために最低限知っておくべき要素を整理します。

  • Bid x Ask (買気配 vs 売気配):
    • チャートの各価格帯で、左側が「Bid(売気配)にヒットした成行売り注文の量」、右側が「Ask(買気配)にヒットした成行買い注文の量」を示します。
  • Delta (デルタ):
    • (成行買いの総量) - (成行売りの総量)
    • ポジティブデルタ: 買い意欲が強いことを示す。
    • ネガティブデルタ: 売り意欲が強いことを示す。
  • Point of Control (POC):
    • そのローソク足の中で最も取引量が多かった価格帯。短期的な磁石(サポート/レジスタンス)として機能しやすい。
  • Imbalance (インバランス):
    • 対角線上のBidとAskの量に極端な差がある状態。例えば、ある価格のAsk(買い)が100で、一段下の価格のBid(売り)が10しかない場合、買いのインバランス(買い圧力が極めて強い)と判断します。これが連続すると、トレンドの強さを示唆します。

具体的なトレード手法

フットプリントチャートの強みは、「大口投資家の意図」「トレンドの勢いの終わり」を察知できる点にあります。以下に代表的な手法を4つ紹介します。

手法1:吸収(Absorption)を利用した逆張り

これは最も強力な手法の一つです。価格が重要なサポート/レジスタンスラインに到達した際に、トレンド方向への強い成行注文を、反対側の指値注文がすべて吸収してしまう現象を狙います。

【買いの吸収(底値でのロング)】

  1. 状況: 価格が下落し、重要なサポートライン(前日安値、VWAPなど)に到達。
  2. フットプリントのシグナル:
    • ローソク足の下部で、デルタが大きくマイナス(強い売り圧力)になっている。
    • しかし、価格はそれ以上下がらないか、むしろ反発している。
    • 特定の価格帯で、左側(Bid側)の取引量が極端に大きくなっている(例:100 x 5 のように)。
  3. 解釈: 大量の成行売り注文が出ているが、それを上回る「大口の買い指値」がすべて吸収している状態。「売りたい人」が力尽きたと判断できます。
  4. エントリー: 吸収が確認され、価格が反発し始めたらロングエントリー。損切りは吸収が起きた価格帯の少し下に置きます。

【売りの吸収(高値でのショート)】
上記と逆のパターンです。レジスタンスラインでデルタが大きくプラスなのに価格が上がらない場合、大口の売り指値が吸収していると判断し、ショートを狙います。

手法2:枯渇(Exhaustion)を利用した逆張り

トレンドの勢いがなくなり、追随するトレーダーがいなくなった瞬間を狙う手法です。

【買いの枯渇(高値でのショート)】

  1. 状況: 上昇トレンドが続き、高値を更新している。
  2. フットプリントのシグナル:
    • ローソク足の最高値付近で、取引量が極端に少ない(例:5 x 01 x 2 など)。
    • 特に、Ask側(右側)の取引量がゼロまたは一桁になっている。
  3. 解釈: これ以上高い価格で買いたいトレーダーがいない(枯渇した)状態。上昇の勢いが限界に達したサインです。
  4. エントリー: 枯渇が確認された後、価格が下落に転じたらショートエントリー。損切りは枯渇が起きた高値の少し上に置きます。

【売りの枯渇(底値でのロング)】
下落トレンドの安値付近で、Bid側(左側)の取引量が極端に少なくなる場合、売りの勢いが尽きたと判断し、ロングを狙います。

手法3:スタックド・インバランス(Stacked Imbalances)を利用した順張り・ブレイクアウト

インバランスが同じ方向に3つ以上連続する状態を「スタックド・インバランス」と呼びます。これは一方的な強い圧力がかかっている証拠であり、トレンド継続やブレイクアウトの強力なサインとなります。

【買いのスタックド・インバランス(順張りロング)】

  1. 状況: レンジ相場や保ち合いから、価格が上にブレイクしようとしている。
  2. フットプリントのシグナル:
    • 価格が上昇する過程で、買いのインバランス(右側が大きい)が3段以上連続して出現する。
  3. 解釈: 受動的な売り(指値売り)をものともしない、積極的な買い(成行買い)が連続している状態。ブレイクアウトが本物である可能性が高い。
  4. エントリー: スタックド・インバランスを確認してロングエントリー。損切りはインバランスが始まった価格帯の下に置きます。このゾーンは強力なサポートになりやすいです。

手法4:未完成のオークション(Unfinished Auction)を利用した押し目/戻り狙い

市場はオークション(競り)のように機能しており、通常、ローソク足の上下では取引量が細っていく(テーパリング)のが自然です。しかし、足の端に大きな取引量が残っている場合、市場はその価格帯での取引を「やり残した」と判断し、後で再びその価格を試しに戻ってくる傾向があります。

【Poor High/Low(プアハイ/ロー)】

  • Poor High: ローソク足の最高値に大きな売り注文(Bidヒット)がなく、大きな買い注文(Askヒット)が残っている状態(例:0 x 150)。
  • Poor Low: ローソク足の最安値に大きな買い注文(Askヒット)がなく、大きな売り注文(Bidヒット)が残っている状態(例:200 x 0)。

【トレードへの応用】

  1. Poor Highが発生した場合、その価格は将来の磁石(ターゲット)になります。
  2. 一度価格が下落した後、再度上昇してそのPoor Highを試しに行く動きを狙ってロングエントリーする、といった戦略が立てられます。
  3. 逆に、その価格帯を明確に超えていけない場合は、強力なレジスタンスとして機能していると判断できます。

実践的なトレードの流れ

これらの手法を単体で使うのではなく、組み合わせて使うことが重要です。

  1. 環境認識(上位足分析):
    • まず、日足や4時間足で大きなトレンドの方向、重要なサポート/レジスタンスを確認します。フットプリントは短期的な分析ツールなので、大きな流れに逆らわないことが基本です。
    • VWAP、マーケットプロファイルなど他のツールも併用し、当日の重要な価格帯を特定します。
  2. 重要価格帯での監視:
    • 価格が特定した重要価格帯(前日高安、VWAPなど)に近づいたら、フットプリントチャートの監視を始めます。
  3. フットプリントでのシグナル確認:
    • 逆張りを狙うなら: 吸収(Absorption)や枯渇(Exhaustion)のサインを探します。
    • 順張りを狙うなら: スタックド・インバランスによるブレイクアウトの確認や、押し目での買い枯渇を探します。
  4. エントリーとリスク管理:
    • シグナルが発生したらエントリーします。
    • 損切りは必ず設定します。 フットプリントは根拠を与えてくれますが、100%ではありません。損切り位置は、吸収が起きた価格帯の裏側や、インバランスが崩れた場所など、フットプリントを根拠に設定すると合理的です。

注意点と心構え

  • 流動性が重要: フットプリント分析は、日経225先物、米国債、原油、主要通貨ペアなど、取引が活発な市場で最も機能します。
  • 魔法の杖ではない: フットプリントはあくまで判断材料の一つです。必ず他の分析と組み合わせて、総合的に判断してください。
  • 練習が必要: 最初は読み解くのに時間がかかります。過去のチャートでシグナルがどう機能したかを検証したり、デモトレードで練習を重ねたりすることが不可欠です。
  • プラットフォーム: フットプリントチャートは、NinjaTraderやSierra Chartなど、専門的なプラットフォームで利用できることが多いです(一部、TradingViewでもインジケーターとして利用可能)。

フットプリントチャートを使いこなせば、他の多くのトレーダーが見ていない「価格の裏側」を読み解くことができ、トレードの優位性を大きく高めることができるでしょう。ぜひ、じっくりと学習・実践してみてください。

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